#14 なぜ「完璧なトレード」を目指すと苦しくなるのか?ズレを恐れるほど、勝ちから遠ざかる理由

こんにちは。

今回は「なぜ“完璧なトレード”を目指すと苦しくなるのか?」というテーマでお話していきます。

FXを真面目に学べば学ぶほど、「もっと上手くなりたい」「全部のトレードを完璧にしたい」と思うようになります。

エントリーも、利確も、損切りも、無駄なくミスなく、すべてが理想通りに進むトレードを目指したくなるんですね。

ですが、この“完璧主義”が、逆にトレードを苦しくし、勝率を落とす原因になることも少なくありません。

本記事では、なぜ完璧を目指すほど苦しくなるのか?

そして、どうすれば「ズレに強いトレード」ができるようになるのか?を丁寧に解説していきます。

FXに「完璧なトレード」は存在しない

まず大前提として、どれだけ経験を積んでも「完璧なトレード」ができることはありません。

相場は常に変動しており、「正解」があとからしか分からない世界です。

後からチャートを見れば、「ああ、あそこで入っておけばよかった」「ここで利確しておけば完璧だった」と思えることも多いですが、

リアルタイムでそれをすべて見抜くことは不可能です。

にもかかわらず、「すべてを完璧にこなさなければならない」と思ってしまうと、

トレードの一つひとつに異常なプレッシャーを感じるようになります。

そして、思い通りにいかなかったときには、必要以上に自分を責めてしまうのです。

ズレ=失敗ではない

たとえば、エントリーした直後に逆行して損切りになった。

または、伸びると思っていたのに、急に反転して建値撤退になった。

こういった「ズレ」は、トレードでは日常茶飯事です。

大切なのは、「ズレをゼロにすること」ではなく、

ズレたときにどう対処するかです。

完璧主義の人は、ズレた瞬間に「自分が間違っていた」と感じ、

自信を失いやすくなります。

でも、実際のところ、それは“間違い”ではなく「想定通りの損切り」であり、

ルールの範囲内であれば何の問題もないのです。

完璧主義はメンタルを壊す

完璧なトレードを追い求めていると、トレードのたびに強いストレスがかかるようになります。

・ちょっと損切りが遅れた ・本当は入るべきじゃなかったのに、入ってしまった ・利確を少し早めてしまった

こういった“小さなズレ”も、自分の中で大きな失敗に感じてしまい、

トレードが楽しくなくなっていきます。

やがて、「トレードをする=自分をジャッジする時間」になってしまい、

エントリーするのが怖くなったり、自信が持てなくなったりしてしまうのです。

本当に強いトレーダーとは?

一流トレーダーに共通しているのは、

「完璧なトレードを目指していない」という点です。

彼らは、「完璧ではなく、再現性があるかどうか」を大切にしています。

つまり、多少ズレても、型が崩れていなければOKという感覚です。

ミスやズレがあっても、「また次のトレードで型を守ろう」と切り替える。

それができるからこそ、感情に流されずに安定してトレードを継続できるのです。

ズレはトレードの一部として受け入れる

相場は生き物であり、すべてが自分の思い通りに動くことはありません。

だからこそ、ズレることを前提にした設計が必要です。

具体的には、

  • 最初から損切りを明確に決めておく
  • 利確ポイントも現実的に見積もっておく
  • 複数のシナリオを事前に用意しておく

このような準備ができていれば、ズレが発生しても落ち着いて対応できます。

逆に、「ズレ=失敗」と捉えてしまうと、すぐに感情が乱れてしまうのです。

トレードは「点」ではなく「線」で見る

1回1回のトレード結果を点で見ると、どうしても完璧を求めたくなります。

ですが、本質は「線」、つまりトータルで見たときに利益が出ていれば問題ないという考え方です。

損切りが出るのも、想定より早く利確してしまうのも、

全部「想定内のズレ」です。

このズレを含んだ設計で勝てるルールを構築することこそが、

本当の意味での“完璧”に近づく方法なのです。

完璧ではなく「軸のあるトレード」を目指す

完璧なトレードとは、すべてが理想通りに進むことではありません。

むしろ、「ズレた時に感情的にならず、落ち着いて行動できる」ことが本質です。

だからこそ、目指すべきは「軸のあるトレード」。

自分の型やルールを大切にし、少しのズレは“許容する”というマインドを育てていきましょう。

トレードの質は、精度の高さよりも、安定感と再現性にかかっています。

まとめ:「完璧主義」は勝ちから遠ざかる

完璧なトレードを目指してしまうと、ミスを許せなくなり、

結果的に感情に飲まれやすくなります。

そして、相場の不確実性に耐えられず、

自己否定や焦りのループに入ってしまいます。

大切なのは、「多少ズレてもOK」という柔軟な姿勢。

そのうえで、自分のトレードルールを淡々と守り続ける。

その積み重ねこそが、長期的な利益をもたらす“本当の強さ”になります。

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