こんにちは。
FXで勝ち続けるためには「相場がどこで反発するか」「どこまで伸びるか」を予測する力が必要です。その手助けとなるのが、今回ご紹介するフィボナッチ・リトレースメントです。
この記事では、初心者でも理解できるように、フィボナッチの基本から、実践での使い方までを丁寧に解説していきます。
フィボナッチとは何か?

フィボナッチは、13世紀の数学者レオナルド・フィボナッチが発見した「フィボナッチ数列」に由来しています。
1, 1, 2, 3, 5, 8, 13…と続くこの数列は、自然界や人体の構造、芸術作品などに多く見られる“黄金比”の元となっており、金融市場にも深く関係しています。

例えばこの形見ると、想像できませんか?
カタツムリもフィボナッチの構造でできています。

【植物】
・ヒマワリの種の渦巻き数(例:34本と55本)
・パイナップルのうろこの列(例:8列と13列)
・松ぼっくりの鱗片のらせん(例:5列と8列)
・花びらの枚数(ユリ=3枚、バラ=5枚、ヒマワリ=21枚、マーガレット=34枚など)
・葉のつき方(フィロタクシス):茎に対する葉の配置角度が黄金角(約137.5度)
・木の枝分かれの数や成長パターン(新芽の出方)
【動物・生物】
・オウムガイの貝殻(黄金螺旋に近い)
・羊やヤギの角の巻き方
・一部のクモの巣の構造
・昆虫の体節構造(バッタの脚の長さなど)
・ウサギの繁殖数モデル(フィボナッチ数列の起源)
【人体】
・指の各関節の長さの比(第一関節 → 第二関節 → 手のひら)
・腕の構造比(手首 → 肘 → 肩)
・顔のパーツ配置(目・鼻・口・耳の位置が黄金比に近い)
・身長とへその高さの比率
・手のひらと前腕の長さの比など
【自然・宇宙・環境】
・銀河の渦巻き(らせん銀河の腕の広がり方)
・台風やハリケーンの渦構造
・川の分岐や合流パターン
・雪の結晶の枝分かれ構造(部分的にフィボナッチ的)
【建築・芸術・音楽】
・古代建築(パルテノン神殿、ピラミッドなど)に使われた比率
・名画『モナリザ』や『ヴィーナスの誕生』に見られる構図バランス
・楽譜や音階(ドレミファソラシドの間隔がフィボナッチ比に近い)
このように、フィボナッチ数列は自然のデザイン・人体の構造・芸術表現など、あらゆる領域に共通する「調和の法則」として存在しています。
FXの世界では、この数列から導き出される「比率(%)」を使って、
・押し目買いのポイント
・戻り売りのポイント
・利確目標の目安
を導き出すことができます。
フィボナッチ・リトレースメントの基本比率

主に使われるのは以下の比率です:
- 23.6%:浅い戻し。強いトレンドで意識されやすい。
- 38.2%:よく使われる基準ライン。
- 50.0%:厳密にはフィボナッチ比率ではないが、市場参加者に意識されやすい。
- 61.8%:黄金比。多くの反発ポイントになる。
- 100%:起点と終点。
- 161.8%:伸びの目標値(エクステンション)として有効。
- 200%:さらなる利確ポイント。
フィボナッチを引くタイミングと手順
使い方を間違えると機能しません。以下のようにトレンドを確認し、正しく引きましょう。
① 上昇トレンドの場合

・終点:一波の高値①
・起点:最安値②
この2点を結ぶことで、「どこまで下がったら再上昇するか?」という“押し目”がわかります。
② 下降トレンドの場合

・終点:一波の安値①
・起点:最高値②
この2点を結ぶことで、「どこまで戻したら再下落するか?」という“戻り売り”のタイミングが見えてきます。
どのラインを意識すればいい?
すべてのラインに反応するわけではありません。特に意識されやすいのは以下の2つです。
- 38.2%ライン:2度目の反発として狙われやすい
- 61.8%ライン:多くの反発実績があり、“黄金のライン”とも呼ばれます
この2つに近づいたら「ローソク足の形状」や「他のテクニカル(MA・水平線・RSI)」と組み合わせて判断します。
フィボナッチとエントリー戦略
パターン1:押し目買い

上昇トレンド中に、61.8%か38.2%ラインで下げ止まったら、
・ローソク足で下ヒゲのピンバーが出現
・20EMAやトレンドラインで反発
などの根拠があれば、買いエントリーの判断が可能です。
パターン2:戻り売り

下降トレンド中に、61.8%か38.2%まで戻したタイミングで、
・陰線包み足が出る
・レジスタンスラインにぶつかる
といった反転サインが出た場合、売りエントリーを検討できます。
利確目標は“161.8%”と“200%”
エントリー後の伸びを測るには、フィボナッチ・エクステンション(拡張)を使います。
特に、161.8%と200%は、多くのプロトレーダーが利確ポイントとして使っているゾーンです。
例えば、反発後にエントリーして、直近高値・安値から161.8%をプロットしておくと、
「どこまで伸びるか」のイメージが湧き、感情に左右されずトレードできます。
注意点とよくある誤解
- “どこにでも引ける”ため、基準が曖昧なまま使うと精度が落ちます。波に引くことです。エリオット波動でいう1波、2波、3波と波に引きましょう。また3本以上連続する陰線陽線はロウソク足の勢いを表します。勢いが出る1波がでたら、続いて2波、3波と続くことが多いです。
- フィボナッチ単体ではなく、トレンドの確認やローソク足のパターンと合わせることで本領を発揮します。
- 逆張りではなく、基本はトレンド方向に沿って活用すること。
僕の実体験から伝えたいこと
僕自身、昔は感覚だけで「そろそろ反発するだろう」と安易にエントリーして負けを繰り返していました。
でも、フィボナッチを使って「反発しやすい場所」「伸びやすい位置」が見えてくるようになり、
トレードの精度と自信が一気に高まりました。
特に61.8%からの反発と38.2%の反発には、何度も救われてきました。
まとめ:フィボナッチは“未来の目安”を示してくれる
フィボナッチ・リトレースメントは、単なるラインではありません。
「トレーダーの心理」が反映された、“集合意識”の目安です。
このラインを理解し、活用できるようになると、
・エントリーポイントが明確になる
・損切りと利確がロジカルになる
・一貫したトレードができる
・トレードの再現性が高まる
といった大きなメリットが得られます。
ぜひ、過去チャートを使って、自分の目でラインの効き方を確かめてみてください。
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