1. はじめに:なぜこの手法にたどり着いたのか
僕はこれまで、数えきれないほどの手法を試してきました。
SNSで話題のインジケーター、勝率99%とうたう自動売買ツール、誰かの教材に書かれていた「聖杯のような手法」…。
でも、どれもしっくり来なかったんです。なぜかというと、「自分が本当に納得して、再現性を持って使えるルール」がなかったからです。
そんな中で僕はようやく、「これなら使い続けられる」と思える手法を作ることができました。
それが、1時間足でRSIとフィボナッチをベースに相場の反転や勢いを捉え、5分足でエントリーのタイミングを測るマルチタイム分析の手法です。
この記事では、僕自身が今も使い続けているこの手法の全体像、根拠の組み合わせ方、そして実際の利確・損切りの考え方までを、徹底的に丁寧に解説していきます。
2. 手法の全体フロー
まずは、この手法の流れを簡潔にまとめます。
- 1時間足でのRSI(7期間)の到達・反発を確認(30ライン、70ライン)
- 1時間足でフィボナッチを引き、161.8%、200%ラインを狙う
- 5分足でローソク足のパターンとEMA(20, 75, 200)の形を確認
- ダウ理論に基づいた環境認識(ネックライン、起点の更新など)
- 根拠が揃えばエントリー。損切りは最安値/最高値、利確は161.8%
3. RSIで相場の「勢い」を測る
RSIはオシレーター系の指標で、多くのトレーダーが「買われすぎ・売られすぎ」を判断するために使います。
僕は1時間足のRSIを7期間に設定し、30ライン・70ラインに注目しています。
- RSIが30に到達 → 買われすぎ状態を示唆 → ロングの準備
- RSIが70に到達 → 売られすぎ状態を示唆 → ショートの準備
大事なのは、「到達しただけではエントリーしない」ことです。RSIはあくまで相場の勢いを測る温度計のような存在。
他の根拠と組み合わせてはじめて信頼できるサインになります。
4. フィボナッチで狙うターゲットを明確にする
次にフィボナッチです。これは相場の「波のリズム」を可視化してくれる強力な道具です。
僕は1時間足でトレンドが終わったと見られる動きがあったときに、以下の手順でフィボナッチを引きます。
- 上昇トレンドなら「一波の終点から最安値に向けて」
- 下降トレンドなら「一波の終点から最高値に向けて」
そして、エントリー根拠として最も重視するのが161.8%、200%の拡張ラインです。
ここは多くのトレーダーが利確・反発を意識するラインであり、「波が終わる場所」になることも多いんです。
ちなみに、押し目のポイントとしては61.8%、38.2%も観察します。
ただ、僕は「エントリーの最終判断」はフィボナッチ単体で行わず、以下に続くチャート形状やEMA、ダウ理論と重ねて判断します。
5. EMAの並びと角度をチェック
エントリーの直前には5分足でチャートを精査します。
ここでは20EMA、75EMA、200EMAの並び順と角度を見て、トレンドの方向と強さを把握します。
- 3本のEMAが順に並び、角度が明確なら「強いトレンド」
- EMAが交差していたり、横向きなら「レンジ相場」や「転換の可能性」
このとき、EMAがローリバ(レジサポ転換)しているかどうかも確認ポイントです。
たとえば、200EMAにレートが当たって反発しているなら、そこが強い抵抗になっている証拠です。
6. ローソク足のパターンで反発サインを探す
5分足ではローソク足の形もチェックします。特に意識しているのは以下のようなパターンです。
- ピンバー(ヒゲの長いローソク足)
- 包み足(前の足をすっぽり包む強い足)
- ウェッジ(三角持ち合いのブレイク)
- トリプルトップ/ボトム、ダブルトップ/ボトム
これらの形が、RSIやフィボナッチの反発ライン、EMAのローリバと重なったときは、非常に強力なエントリー根拠となります。
7. ダウ理論で環境認識を整える
どれだけいい形が出ていても、「その相場がどこにいるのか」を知らなければ意味がありません。
そこで活躍するのがダウ理論
ダウ理論で見ているポイントは以下の通りです。
- 直近の高値・安値の更新があるか
- 戻り高値・押し安値の位置
- 起点となるローソク足が更新されたかどうか
- ネックラインがヒゲではなく実体で抜けているか
これらを確認して、「上昇トレンドの中の押し目」「下降トレンドの戻り」など、自分が今どの局面にいるかを把握します。
この視点が抜けると、「逆張りで焼かれる」「レンジに捕まる」といったミスが起きやすくなります。
8. エントリー、損切り、利確の具体的ルール
ここまでの根拠が全て揃ったら、ようやくエントリーを検討します。
ルールはシンプルです。
- エントリー:5分足の形が整い、EMAやフィボと合致したタイミング
- 損切り:最安値または最高値のやや外側
- 利確:フィボナッチの161.8%ライン
このときのリスクリワード比率は約1:1.2になります。
一般的には1:2以上が理想と言われますが、この手法では勝率の高さと再現性の安定性で期待値を確保しています。
9. 最後に:この手法がもたらすもの
この手法を使い始めてから、僕のトレードは安定感が増しました。
「勝つこと」よりも「根拠に従うこと」を意識できるようになり、
感情に流されず、ブレのないトレードができるようになったんです。
もちろん負けることもあります。でも、ルールを守った上での負けには迷いがありません。
そして、ルールを守っていれば、長期的に見て資金は増えていきます。
この記事が、手法に迷っている誰かの「ヒント」になれば嬉しいです。
もしあなたが今、自分の中で「これだ」と思えるルールを持てていないなら、ぜひ一度、僕のこの流れを真似してみてください。
繰り返し検証して、しっくりくるまでカスタマイズする。
その過程こそが、あなたの手法を「本物」に育てる近道になります。
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